1からNへの単純パスの本数をPNと表すことにします.
(N−1)×max1≤i,j≤N(Di,j)<PNのとき,
鳩ノ巣原理より条件を満たすパスの組が必ず存在することが言えます.
よってこれ以降は(N−1)×max1≤i,j≤N(Di,j)≥PNとします.
次にPNをNを用いて実際に表すと以下の式となります.
- PN=∑k=0N−2N−2Ck×k!=∑k=0N−2N−2Pk
今(N−1)×max1≤i,j≤N(Di,j)≥PNであるのでこれを変形して,
max1≤i,j≤N(Di,j)≥PN÷(N−1)を得ます.
また,制約よりDi,j≤105であるので,
105≥PN÷(N−1)です.
この不等式を満たすようなNは高々12であることが実際の計算により確かめることができます.
P12=9864101であるので,実際にあり得るパスをすべて列挙し,
長さが同じであるものが存在するかどうかを見ればよいです.
時間計算量は上で表したPNを用いてO(N×PN)です.
厳密にはもっと厳しい評価や,実装の際の枝刈りができるため,
実際の計算回数はもう少し少なく抑えることができます.